Q&A 製品構成編

ケニックシステムのLCDコントローラの製品構成について教えて下さい。

2023年9月現在の製品構成についてまとめてみます

1.ローコスト製品100pin-TQFPの製品【Standard LCDC】
QVGA向け製品で、TFT・STN・モノクロ液晶の3種類が同じソフト、同じ基板で動作するということを目指して開発しました。色表現も64色までです。

具体的製品名は

  • KS3224-LACP29 TFT QVGA
  • KS3224-LVCP26 STN QVGA
  • KS3224-LVP28 モノクロ QVGA

ただし、現在、国産の液晶は、モノクロSTN、カラーSTNのいずれもが軒並み生産中止で、おそらく海外品しか残っていないと思います。 弊社製品のお客様はどの液晶にされても、基本的にはソフト変更されなくて構いませんが、モノクロ液晶からTFTに変更される場合は少しもったいないので、是非弊社に ご相談頂ければと思います。
また、色表現が65000色なら1画面、64色なら2画面を重ね合わせ表示できる機能を 構成したものが下記です。

  • KS-LCTQ-2PB QVGA
  • KS-LCTH-2P  HVGA
  • KS-LCTV-2PB VGA など

2.LVDS対応、SDRAM対応、プチアクセラレータ搭載【Fast LCDC】
このシリーズは医療機器のお客様から動画を表示したいが、短い時間の動画だからmpegのアクセラレータのライセンス費用等を払いたくない。という要望からスタートした機能です。 フラッシュROMに入れた数百枚の絵を順次高速に表示することで動画になります。この描画はお客様のCPUは介在させません。従いまして非常に高速に描画します。 ついでに、直線描画などの普通の描画もハードウエアで実現させました。この機能を弊社では「タイニーアクセラレータ」または「プチアクセラレータ」と呼んでいます。
具体的製品名は以下の通りです。

  • KS-LTSV-SD(LVDS) SVGA用
  • KS-LTWV-SD(LVDS) WVGA用 など

3.命令駆動型【Smart LCDC】
Smartのロゴがついたこの製品は、LCDコントローラの機能に加えて、描画命令の解釈をするエンジンも搭載したので、ワンチップでシリアルコマンドの解釈と描画が可能です。 さらに抵抗膜式のタッチパネルコントローラやLEDバックライト用の輝度信号に使えるPWM信号を出す回路も内蔵しています。そして圧巻は16dotのJIS第一第二水準の漢字もワンチップに内蔵できたことです。 このICがあれば、海外製の安い液晶と合わせて相当コスト競争力のある製品を作成できます。

  • KS-350CT-I1 3.5インチQVGA用
  • KS-430CT-I2 4.3インチ、5インチWQVGA用
  • KS-570CT-I1 5.7インチQVGA用
  • KS-WVCT-I1 5インチ、7インチWVGA用
  • KS-WVCT-I2 5インチWVGA用(高輝度液晶用)

LCDコントローラICの型番の末尾のI付き品とI無し品の違いを教えてください。

型番の末尾にIが付いているLCDコントローラICは広温度範囲品となります。 例えば「KS-LCTQ-2PBI」は、KS-LCTQ-2PBの広温度範囲品です。温度範囲以外の部分は同一です。

アナログRGB用のコントローラは無いのですか?

残念ですが有りません。 この種のものはすでに製品として存在しているようですので、弊社は敢えて開発しない方針としています。

VDSやHDMIへの対応はどうですか?

LVDSへの対応はすでにLSIに内蔵したものを販売中です。HDMIのように中・大型向けのインターフェースには対応しない予定です。弊社は小型液晶のSVGA(10インチクラス)までを対象にしています。

タッチパネルは付けられますか?

タッチパネルコントローラも開発済みです。 このコントローラは弊社のLCDコントローラに直結して頂くだけで、 LCDコントローラのレジスタにタッチパネル座標が格納されているという簡単な構成を実現できます。

SmartLCDCの場合は、タッチパネルコントローラも内蔵されています。